昨年半年間にわたり開催された「桜島大根きょうしつ」。種まきから始まって、月に1,2回畑でのイベントを開催しながら生育を見守り、1月の収穫では最大15㎏の立派な大根を収穫することができました。そんな桜島大根きょうしつを主催してくださったのは、地元「長与そば普及会」の皆さま。
今回、メンバーのひとり、田中さんのお話しを伺いました。
田中さんの主な活動場所は、長与町岡郷下岡にある畑。うしろは山、目の前は大村湾。鳥のさえずりと波の音が聞こえ、魚が跳ねるのが見える最高の癒しスポット!
定年退職後にみつけた楽しみ
僕の実家は西彼(せいひ)のほう。昔は交通の便も悪いし、陸の孤島やったんですよ。長崎市まで3時間くらいかかりよったけんね。佐世保方面に行くときは「倉吉丸」っていう小さなポンポン船で行ってました。
高校卒業するまではずっとそっちで暮らしてました。だってそんな裕福じゃないからね。地元の高校を出て、長崎に来て仕事を始めたの。転勤族だったから、長与で家を建ててこども達を残してあっちこっち単身赴任してました。
定年後は旅行!家内も旅行好きだから、国内も海外も一緒にあちこち回ったよ。印象深かったのはカナダ。ナイアガラの滝キレイだったねぇ。それとハワイ。新婚旅行と、東京にいる息子の結婚式で2回行きました。家内と「また来年行こうね」と言っとったらこのコロナ禍で行けなくなっちゃった。残念!
定年してからは畑にもハマっちゃった。それまでは全然しよらんやったのにね。実家が農業をしよったもんだから見よう見まねで、あとインターネットでやり方を調べたりもしてね。雨の日以外は毎日のように畑に来てますね。うらやましい? だって365日休みだもん。
やりたいのは「居場所作り」
去年は地域の子供たちに、芋ほりやそば、桜島大根栽培の体験をしてもらいました。今年は隣の長崎市や時津町からの人の流れも作りたいなって思ってます。僕は人と話をするのが楽しみだし、学生さんとか若い世代に来てもらいたいですね。
あと、定年したら特に男性は家にこもる人も多いっていうもんね。一人でも二人でもそういう方たちのよりどころになれたらなあとも思っています。男はね、残されたら寂しいんですよ。僕も寂しがり屋。ひとりでおっきい家の中にいるなんて寂しいだろうから、今のうちに平屋に移ろうって言ってるんだけどね。
畑の隣の民家の離れを集会所として使わせてもらうことになっているので、月に1回くらい、仲間や地域の高齢者の集まりもできたらいいなあ。その時は僕がコーヒーでも淹れて差し上げようかな。
今畑を平らにしてマルチシート(※1)をかけたところ。夏野菜(ゴーヤ、キュウリ、なす、ピーマンなど)を植えようと思って。あそこは今つくねいもを育ててるんよ。つくねいもって意外と強いね。親子みたいに2つくっついてできるんだけど、とろろみたいでおいしいよ。
インスタ始めました!
娘にやり方を教えてもらって、若い人向けに発信しようとインスタを始めたんだけど、フォロワーが少ないの! 「フォロー中」とか「フォローナントカ」って出てくるけど、これ開いていいのかな?って思って怖くて開ききらんのよ。他の人のインスタ見とったらさ、家族の写真とか自由に発信しとるよね。
ここではいつも20種類くらいの野菜を育てています。今年は5月に芋の苗さしをして10月に収穫。8月の末にはそばの種まきをして、11月に収穫。12月には希望者にそば打ち体験。それと9月になったら秋じゃがの植え付けをして、12月前に収穫祭をしようかなって思ってます。コロナ禍でどうなるか分からないけどね。
結局自分たちが楽しみながらみんなにも楽しんでもらう取り組みが一番いいのかなって思って。だから行事があるときにはお手伝いに来てもらって、みんなに還元できたらいいなと思ってます。
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※1 マルチシート:作物を育てている畑のうねを覆う資材。 利用することで温度・湿度を保ち、雑草や雨によって肥料や土壌が削られてしまったりすることを防ぐ役割をする。
長与のまちのココが好き!
長与堂崎遺跡っていう、旧石器時代の遺跡が岡郷にあるって知ってた? 昔は大村湾って海じゃなくて大きな盆地だったんだって!マンモスとかいたのかなぁ。