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〈ART Walking in NAGAYO〉 お肉のカーニバル

お肉のカーニバル
かわいらしいマスクで取材に答えてくださった、店主の片岡さん
長与町の若人なら一度は食べてる?学校給食も支えているお店

1977年、当時は長崎でも数少ない”ホルモン専門店”としてオープンした片岡産業有限会社。今回は、片岡産業有限会社が運営する〈お肉のカーニバル〉へお邪魔してきました。ホルモンやBBQセットの販売、更には町内の学校給食用のお肉まで取り扱うお店の三代目店主である片岡さんに、お店の歴史や地域への想いについてお伺いしました。

お肉のカーニバル
ひと目でわかる、「カーニバル感」いっぱいの外観
はじまりは、天秤棒を担いでまちを歩いたひいおばあちゃん

「厳密には、精肉店じゃないんです」と語る片岡さん。片岡産業有限会社の歴史は、なんと戦時中まで遡ります。当時、天秤棒を担いで牛や豚の内臓を歩いて売っていたのが、片岡さんのひいおばあちゃん。畑仕事の合間だったこの活動がきっかけで、片岡さんの祖父が会社を設立されたそうです。

— 「いまの30代前半くらいまでの子たちはきっと、学校給食でうちの肉を食べたことがあると思います。」

創業から55年を迎える現在は、「片岡産業が何屋さんなのか分かるように」という思いから〈お肉のカーニバル〉という店名で、まちのお肉屋さんとして地域の方に親しまれています。

お肉のカーニバル
インタビューに答えてくださっている片岡さん
大人気だったイベントと、コロナ禍の難しさ

取材の中で何度か取り上げられていたのが、「29(肉)の日キャンペーン」。平成29年の「29(肉)」をきっかけにスタートした特売イベントで、ローストビーフのつかみ取りなど片岡さんの多彩なアイデアでお客さんを笑顔にしていた〈お肉のカーニバル〉。2020年、世界中を襲ったウイルスの波がここにも影響していました。

— 「お客さんに喜んでもらおうと実施していたイベントでしたが、人が増えることで密が懸念されるようになり断念しました。復活を期待する声もいただいていますが、もうしばらくは…。」

採算度外視で実施していたイベントも休止。しかし、それでも片岡さんは前を向き「コロナ禍がある取り組みを加速させるきっかけにもなった」と語ります。

お肉のカーニバル
現在、ショーケースの陳列はないそう
地域の方に対して、自分たちができることを

— 「切ったお肉は、売れなかった場合に捨てるしかない。そういう意味では、ショーケースに並べなくなったことで新鮮なお肉を提供できるし、フードロスの削減にも繋がっている実感があります。ただ、まだまだ私たちのことを知らない方もいらっしゃいます。大企業のように大それたことはできませんが、ひとりでも多くの方に、お肉やお弁当を届けていきたいですね。」

アイデアはあれど、実践する難しさも感じているという片岡さん。インタビューの中でしきりに「自分たちにできることは何か」という部分を模索されている姿がとても印象的でした。

お肉のカーニバル
どれもおいしそう…!

現在〈お肉のカーニバル〉では、ホルモンやBBQセットのほか、揚げ物やお弁当なども販売されているそうです。切りたてのお肉がお手ごろ価格で食べられるしあわせは、長与町民の特権ですね!

店名:お肉のカーニバル
住所:長崎県西彼杵郡長与町嬉里郷538-7
TEL:095-887-1294
営業時間:10:00-17:30
定休日:日曜日・祝日
ホームページはこちら

〈お肉のカーニバル〉は「2021 ART Walkig in NAGAYO」の協力事業所です。

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